パイプクリーナー専門店 ユーニードのブログ

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苛性ソーダ系の液体パイプクリーナーはどれか判断する方法

 

商品の成分のところに「水酸化ナトリウム」と記載されているか確認してください

 

水酸化ナトリウム(すいさんかなとりうむ)【別名:苛性ソーダかせいそーだ)】

 
つまり、水酸化ナトリウムが入っているパイプクリーナーが、苛性ソーダ系パイプクリーナーです。

 

市販されている家庭向け液体パイプクリーナーには水酸化ナトリウムと一緒に次亜塩素酸ナトリウム【別名:次亜塩素酸塩(じあえんそさんえん)】が入っているものが多いです。


【写真1】有名な黄色いボトルの家庭向け液体パイプクリーナーの成分表示

有名な黄色いボトルの家庭向け液体タイプパイプクリーナーの成分表示


【写真2】こちらも有名なオレンジ色ボトルの家庭向け液体パイプクリーナーの成分表示

有名なオレンジ色のボトルの家庭向け液体タイプパイプクリーナーの成分表示

 

写真のとおり、入っている成分は同じです。
オレンジ色のほうが水酸化ナトリウムの濃度が低い。

  

● 水酸化ナトリウムが入っている理由


水酸化ナトリウムは、油を分解するのに優れています。

排水パイプに付着・蓄積した油汚れを分解するために入っています。

 

● 次亜塩素酸塩が入っている理由


次亜塩素酸塩は、髪の毛を分解するのに優れています。

髪の毛数本を漂白剤の中に入れると、数分で解けてしまいます。この作用を利用して、排水パイプにからまった髪の毛などを分解しています。

 

● 界面活性剤が入っている理由


界面活性剤は様々な作用・用途がありますが、パイプクリーナーでは乳化という作用を利用しています。乳化という作用で油と水が混ざり合います。

汚れ(油)と水が混ざり合って、水や排水と一緒に流れていくことで汚れを除去できます。

 

台所用漂白剤と家庭向けパイプクリーナーは、ほとんど成分が同じです


【写真3】ある台所用塩素系漂白剤の成分表記の写真です。

台所用漂白剤の成分表記

※衣類用漂白剤には酸素系漂白剤というものもありますが、ここでは説明を省かせていただきます。

 

家庭向け液体パイプクリーナーの成分とキッチンハイターなど台所用漂白剤の成分はほとんど同じです。

しかし、成分の濃度が異なります

家庭向け苛性ソーダ系パイプクリーナーには、漂白剤よりも多く水酸化ナトリウムが入っています。

 

成分表記は左から順に多く含まれていますので、次亜塩素酸ナトリウムが一番多く、水酸化ナトリウムが一番少なく含まれています。

 

家庭向け液体パイプクリーナーと、台所用漂白剤の違い

 

とろみがあるかどうか、水酸化ナトリウムが多いかどうかです


液体パイプクリーナーの方は、トロトロしており、水酸化ナトリウムが多く入っているものが多い。

 

排水パイプの途中にたまっている髪の毛などの汚れに、薬液が付着している時間が長いほど、髪の毛を分解できます。

 

薬液がトロトロととろみがあることで髪の毛などに付着している時間が長くなり分解する効果が高まります。

 

一方、台所用漂白剤はサラサラとした液体なので、これを排水溝に流しても、汚れに付着して保持している力が弱いので、スーッと汚れの表面を短時間で流れていってしまうので汚れを分解しにくいです。

 

余談です。専門的な言い方をすると、家庭向け液体パイプクリーナーは「普通物」


水酸化ナトリウム濃度が5%以下の品物を専門的に言うと『普通物(ふつうぶつ)』と分類されます。5%より高い濃度の品物は『劇物(げきぶつ)』と分類されます。

 

家庭向け液体パイプクリーナーは水酸化ナトリウム含有率が5%以下なので、劇物ではありません。普通物という扱いになるので、スーパーやホームセンターで販売できます。

 

一方、パイパスは水酸化ナトリウム濃度が95%と非常に高濃度ですので、劇物という扱いになりますので、スーパーなどでは販売できません。

 

劇物は、保健所で認めた毒物劇物一般販売業者でないと販売できません。

ユーニードは劇物毒物一般販売業者です。

毒物劇物一般販売業者は劇物毒物取扱責任者(国家資格)が責任者となっています。

 

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